「キキナオシ」は、Apple Musicの公開カタログや自分のライブラリから、同じ曲のリマスター、リミックス、ライブ、別収録盤などの候補を探すWebサービスです。
よく知っている曲でも、あとから新しいリマスターや記念盤が公開されていることがあります。一方で、同じ曲名が並んでいても、それが同じ録音の新しい版なのか、別の演奏なのかは簡単には分かりません。キキナオシは、答えを断定するのではなく、もう一度聴いて選ぶための手掛かりを整理します。
知っている曲ほど、探し直す機会が少ない
新しい音楽を探す方法はたくさんあります。それでも、すでにライブラリへ入っている曲について、「もっと新しい音源が出ていないか」と定期的に探すことはあまりありません。
同じアルバムを長く聴き続けている間に、新しいリマスター、アニバーサリー版、リミックス、空間オーディオ版が加わることがあります。新譜のように大きく目立つとは限らず、検索しなければ気づかないままです。聴き慣れた曲を起点に、今ある選択肢へ出会い直せる場所が欲しい。それがキキナオシの出発点でした。
新しい発売日が、新しい音源とは限らない
Apple Musicでは、同じ録音が別のアルバムやベスト盤へ収録されることがあります。新しい発売日のアルバムに、以前のリマスター音源が収録されることもあります。そのため、発売日だけを並べても、どれが新しいマスターなのかは判断できません。
キキナオシでは、曲名とアーティスト名に加え、タイトル内の版表記、収録盤、発売日、ISRC、再生時間などを組み合わせます。そして「最新リマスター候補」と「Apple Music上で最も新しく発売された収録盤」を分けて表示します。
リマスター、リミックス、ライブを分けて見る
リマスターは、一般に完成したミックスを土台として音色や音量感などを整え直したものです。リミックスは、楽器や声のバランスから組み直したものです。ライブ版や再録音は、演奏そのものが異なる可能性があります。
どれも聴き比べる価値のある別バージョンですが、違いの意味は同じではありません。キキナオシは、リマスター、リミックス、ライブ、Dolby Atmos、その他の別バージョンを分けて整理し、何を確かめる候補なのかが分かるようにしています。
候補になった根拠を隠さない
Apple Music APIには、「これは何年のリマスター」「この2曲は同一マスター」と直接断定できる専用の情報がありません。曲名やカタログ情報にも表記の揺れや不足があります。
そこで、検索結果には候補の信頼度と、その根拠を表示します。同じISRCか、再生時間が近いか、版を示す表記があるか。情報が少ない候補には、別演奏や再録音、誤一致の可能性があることも明記します。サービスの判定を正解として受け取るのではなく、最後は自分で試聴して確かめるためです。
見つけて、聴き比べて、残したい曲を選ぶ
曲名とアーティストを入力するほか、Apple Musicの楽曲URLや、自分のライブラリにある曲から検索を始められます。候補はブラウザ上で試聴でき、残したい曲はApple Musicライブラリへ追加できます。
ライブラリの重複候補を読み取り専用で確認し、聴き比べ用の非公開プレイリストを作る機能も用意しました。キキナオシが曲を自動で削除することはありません。整理や削除は、候補を確認したあとにApple Musicで行います。
「見つける」より、「聴き直す」ために
音源の違いは、年が新しいほど必ず優れているというものではありません。音の明るさ、低音の量、声や楽器の距離感、演奏の勢い。どの版を残したいかは、聴く人や環境によって変わります。
キキナオシという名前には、知っているつもりだった曲を、今ある音源でもう一度聴いてみるという意味を込めています。正解を一つに決めるのではなく、違いに気づき、自分の好きな版を選ぶきっかけになるサービスへ育てていきます。